H.264/MPEG-4 AVC

XMedia Recodeで「時間をかけて高画質に」や「ビットレートを上限に」のような目的に応じてエンコード（圧縮）の設定を調整する際の資料です。
基本的にエンコードが高度になるほど同じビットレートでも画質が上がるか同じ画質でも容量が減るメリットがありますがエンコード時間は長くなり再生負荷は上がります。

全般 プロファイルとレベル

用途に応じて利用できるエンコード機能を決めたもので、プロファイル 10 × レベル 16 を組み合わせて指定します。
機能が多いものほど負荷が大きく画質が良い傾向にあります。
プロファイルは全ての設定を上書きします。

全般 プリセット

エンコード速度と圧縮率に関わるいくつかのオプションがまとめて設定できます。
ultrafas（高速、低圧縮率）、superfast、veryfast、faster、fast、medium（デフォルト）、slow、slower、veryslow、placebo（低速、高圧縮率）の10段階から選択します。
同じビットレートの場合、低速のほうが高画質となります。
ユーザーの設定に上書きされます。

全般 調整

映像の特性に応じた画質に関わるいくつかのオプションがまとめて設定できます。
無効とfilm（実写）、animation、grain、stillimage、fastdecode、zerolatency、psnr、ssimとTouhouの10種類から選択します。
ユーザーの設定に上書きされます。

全般 レート制御モード

モード	品質（CRF）	2-Pass 平均ビットレート
概要	全体的に最良の品質を目指す。	データ量を調整する。
メリット	シングルパスで最大の圧縮効率。	ビットレートとファイルサイズを限度に合わせることができる。
デメリット	ビットレートを制限できない。	処理に時間がかかる。
詳細	CRF値は、8ビットでは0（ロスレス）〜23（デフォルト）〜51、10ビットでは0〜63を指定します。 劣化を感じるのは18以上とされています。 +6でビットレートが半分に、-6でビットレートが2倍となります。	2パス（品質向上ではなく、ビットレートをより正確にする）を利用できる。

画質 デブロッキング軽減

ブロックの境界を平滑化することでブロックノイズを抑えるもの。
強く適用するほど映像が滲んだようになる副作用があります。

画質 重み付け予測

映像のディゾルブ（フェード）部分の画質を向上させるもの。
PフレームとBフレームで個別に設定できます。

圧縮率 Bピラミッド

Bフレームも参照の対象とする設定です。
参照フレームとの時差が少ない分、予測誤差も少なくなります。
Blu-ray用はnoneかstrictとします。

圧縮率 M.E アルゴリズム

Diamond（高速、低画質）、Hexagonal、Multi hex、Exhaustive、SATD Exhaustive（低速、高画質）の5種類から選択します。

圧縮率 エントロピー符号化

VLC	CABAC
Baseline Profile用	Main ProfileとHigh Profile用
処理量：少、圧縮率向上効果：小	処理量：多、圧縮率向上効果：大

互換性 HDR 情報

Blu-ray用はVBRとします。