音声制作ソフト
LAMEの使い方

LAME(LAME Ain't an MP3 Encoder)とは、音声データファイルをMP3形式にエンコード(圧縮)するソフトウェアです。
「lame.exe」はコマンドプロンプト(コマンドライン)から利用、「lame_enc.dll」はフロントエンド(GUI)をはじめとする他のソフトから利用します。
コマンドプロンプト(コマンドライン)からでは「高音質で大容量」から「低音質で小容量」などの詳細なオプションの指定ができ、比較的簡単な少しのオプション指定でもエンコードができます。

主なオプション

  • LAME 3.100.1 (64bit)
分類 オプション 説明
ヘルプ --help ヘルプで利用可能なオプションを表示する。
「id3」の指定でID3タグ付け関連で利用可能なオプションを表示する。
--longhelp
-?
ロングヘルプで利用可能なオプションを表示する。
--license ライセンス情報を表示する。
--preset help 推奨される設定が事前定義されたプリセットのヘルプを表示する。
入出力 --swap-channel 左右のチャンネルを入れ替え処理を有効にする。
--gain ゲインの調整値を「-20.0」から「+12.0」の範囲のデシベルの数値で指定する。
--out-dir 出力先とするフォルダーを指定する。
ステレオ -m 左右のチャンネルの扱い方のモードを指定する。
デフォルトは「j」。
「j(joint)」はMSとLRステレオの最良の部分を使用する。
「s(simple)」は全てのフレームにLRステレオを強制する。
「f(force)」は全てのフレームにMSステレオを強制する。
「d(dual-mono)」は二重のモノラル、「m(mono)」、「l(left)」、「r(right)」はモノラル。
フィルター --lowpass ローパスフィルターのカットオフ周波数をkHzの数値で指定する。
--lowpass-width デフォルトは「--lowpass」の15%。
--highpass ハイパスフィルターのカットオフ周波数をkHzの数値で指定する。
--highpass-width デフォルトは「--highpass」の15%。
--resample 出力ファイルのサンプリング周波数をkHzの数値で指定する。
デフォルトは「自動」。
エンコード (なし) CBR 128kbps、Joint Stereoと同等。
--preset 推奨される設定が事前定義されたプリセットを指定する。
CBR(固定ビットレート)で指定できるプリセット
「insane(320kbpsの場合ではこのオプションで可能な最高品質)」
「cbr kbpsの数値」
ABR(平均ビットレート)で指定できるプリセット
「kbpsの数値」
利用できるエイリアスあり
VBR(可変ビットレート)で指定できるプリセット
「medium」
「standard(かなり高品質)」
「extreme(「standard」よりわずかに高品質)」
-q ノイズシェーピングと心理音響アルゴリズムによる品質を「0(高品質、低速処理)」から「9(低品質、高速処理)」の数値で指定する。
デフォルトは「3」。
-h 高品質処理を有効にする。(処理が少し遅くなる)
「-q 2」と同等。
-f 高速処理を有効にする。(品質が低くなる)
「-q 7」と同等。
--cbr CBR(固定ビットレート、デフォルト)の使用を強制する。
-b
CBR(固定ビットレート)の場合
CBR(固定ビットレート、デフォルト)のビットレートをkbpsの数値で指定する。
デフォルトは「128」。
VBR(可変ビットレート)の場合
VBR(可変ビットレート)の最小許容ビットレートをkbpsの数値で指定する。
デフォルトは「32」。
MPEG-1 Audio Layer-3のビットレート(kbps)
32、40、48、56、64、80、96、112、128、160、192、224、256、320
MPEG-2/2.5 Audio Layer-3のビットレート(kbps)
8、16、24、32、40、48、56、64、80、96、112、128、144、160
基本的にビットレートを上げると音質が上がりファイルサイズも増加する。
--abr ABR(平均ビットレート)のビットレートをkbpsの数値で指定する。
-V VBR(可変ビットレート)で、品質を「0(高音質・大容量)」から 「9(9.999かも、低音質・小容量)」までの数値で指定する。
デフォルトは「4」。
基本的に音質を上げるとファイルサイズが増加する。
-v VBR(可変ビットレート)のデフォルトの「-V 4」と同等。
-B VBR(可変ビットレート)の最大許容ビットレートをkbpsの数値で指定する。
デフォルトは「320」。
デコード --decode MP3形式のファイルをWAV形式にデコードする。
file 入力する「パス\入力ファイル名.拡張子」を指定する。

オプションの使用例

CBR 128kbps、Joint Stereo
lame input.wav
CBR 192kbps、Joint Stereo
lame --preset cbr 192 input.wav
ABR 192kbps、Joint Stereo
lame --preset 192 input.wav
VBR 64〜256kbps、Joint Stereo
lame -V 0 -b 64 -B 256 input.wav

エンコード

  • Windows 10 (Pro 64bit) + LAME 3.99.5 (64bit)
  1. コマンドプロンプトを起動する。
    Windows 7では、スタート > すべてのプログラム > アクセサリ にあります。
    Windows 10では、スタート > すべてのアプリ > Windows システムツール にあります。
  2. LAME 「cd c:\Program Files\lame」のようにlame.exeの入ったフォルダーのパスを入力し、「Enterキー」を押す。
    または、「cd (スペース)」を入力し、コマンドプロンプトのウィンドウにlame.exeの入ったフォルダーをドラッグ・ドロップし、「Enterキー」を押す。
    cdは、カレントディレクトリ(現在対象とするフォルダー)を変更するコマンドです。
    環境変数のPATHに登録してある場合は、この作業は不要です。
  3. 最も簡単な使い方は、「lame (スペース)」を入力し、コマンドプロンプトのウィンドウにエンコードするファイルをドラッグ・ドロップし、「Enterキー」を押す。
    各種設定、入力ファイルをキーボードで入力して指定する場合は、「lame (必要なオプション) input.wav」を入力し、「Enterキー」を押す。
  4. エンコードが行われ、MP3形式のファイルが元のファイルと同じフォルダー内に保存されます。

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